免許持っていなくても、いきなり大型二輪免許を取得して大丈夫?

以前は運転免許試験場で技能試験にパスしないと取得できなかった大型二輪免許ですが、1996年の法改正で指定教習所での技能試験免除が可能になりました。

元々は海外のバイクメーカーによる「日本でバイクが売れないのは理不尽な免許制度のせいだ!」という外圧に押される形で市場開放されたのですが、その一方で、それまで理不尽に厳しかった技能試験のせいで大型バイクに乗れなかった人達にとっては免許取得に新たな道ができたのです。

そうなると「バイクの免許持ってないけどいきなり大型二輪免許を取得できるものなの?」とか「免許自体持っていないけど大型二輪に挑戦しても大丈夫なの?」といった疑問が出てきます。

今回は僕の個人的な見解を交えてこれらの疑問に答えていきたいと思います。

所持している免許によって取得難易度が変わる

四輪車の運転と比べて二輪車の運転の難しいところは、低速でのバランスとクラッチ操作に尽きると思います。

初心者にしてみれば四輪車のクラッチ操作も鬼門ですが、クラッチ操作を間違えたところでエンストするだけで済むのに対して、二輪車ではクラッチ操作を誤るとバランスを崩して転倒する可能性があります。

つまりクラッチ操作の経験の有無が取得難易度を左右します

普通免許しか持っていなくて、大型二輪を取得する場合

所持している普通免許がAT限定ありどうかで難易度が変わります。

まずAT限定無しの場合はMT車で教習を受けているので、クラッチ操作、シフト操作がどんなものか知っていると思います。

その感覚が多少でも残っていれば、いきなり大型二輪の教習から入っても大丈夫です。

というのも、MT車で必要とされるクラッチ操作、シフト操作、アクセル操作の調和(感覚)は、二輪車でもほぼ同じです。

車ではクラッチ操作が足、シフト操作が手で行っていたものが、バイクではクラッチが左手、シフト操作が左足に変わるだけで、クラッチ~シフト~アクセルを調和しなければならないことは車もバイクも変わりません。

これがAT限定の普通免許しか持っていないと、大型二輪以前に二輪車のクラッチ操作にてこずるので、標準的な教習時間をオーバーする可能性大です。

ただし、AT限定の免許しか持っていなくても、クラッチ付きの原付バイクの経験があれば問題ありません。むしろ普通免許(AT限定無し)を取得してから一度もクラッチ付きの車両に乗ったことが無い人より有利だと思います。

運転免許自体持っていなくて、大型二輪を取得する場合

こういう人は、乗りたいバイクがあらかじめ決まっていて、そのバイクに乗るには大型二輪が必要!という人が多いです。

でもさすがに乗り物未経験で教習所に行くと、ほぼ十中八九、普通二輪からの取得を勧められるでしょう。

免許は持っていないけどサーキットで走行経験があるとか私有地でいつもバイクを乗っていた、というわけで無い限りは、二輪未経験者がいきなり大型二輪教習をするのは結構ハードだと思います。

二輪車運転の基本である低速走行をいきなり大型車でやるのはかなり大変です

一方で、先に普通二輪免許を取得すればクラッチやシフト操作は400ccの教習車で習得していますから、大型二輪の教習でやることは乱暴に言えば車体サイズとトルクフルなエンジン(というかクラッチ操作)に慣れることぐらいです。大型二輪のみの課題に波状路通過がありますが、波状路自体はさほど難しいことはありません。

それに運転免許無しからいきなり大型二輪を取得するよりも、普通二輪を取得してから大型二輪を取得したほうが教習時間が少なくて済みます

下の表を見てください。道路交通法施行規則別表第四で規定されている教習時間から自動二輪に関する部分を抜粋してみました。

教習車種 現有免許 技能教習 学科教習
大型二輪 無し(原付・小特含む) 36時限 26時限
普通二輪 12時限 免除
普通二輪(MT) 無し(原付・小特含む) 19時限 26時限

原付、小型特殊以外の免許を所有していない状態でいきなり大型二輪を取得するには、技能教習を36時限受けなければならないのに対し、普通二輪を取得するには技能教習を19時限すればよく、普通二輪取得後に大型二輪を取得するには12時限教習すればいいので、19時限+12時限で合計31時限で済みます。(追加教習無しの場合)

つまり大型二輪をいきなり取得するより5時間少ない時間で取得できるんですね。

多くの教習所は普通二輪+大型二輪のセット教習を販売している

恐らく普通免許しか持っていない状態で教習所に行くと、ほとんどの場合、普通二輪(中型)からステップアップすることを強く勧められると思います。

これは二輪未経験者は普通二輪を取得した後に大型二輪にステップアップしたほうが、技能の習得が確実であるという教習所側の経験則から勧めていることもありますし、大型二輪取得までの総教習時間が少なくて済むという面もあります。

それに、普通二輪取得後に引き続き大型二輪を取得する場合は、連続教習セットとして教習料を割り引きするところもあります。(普通二輪が約12万円、普通二輪→大型二輪が約8万円、セットで20万円前後が相場です)

それでも、いずれは大型二輪免許を取るのだから、だったら最初から大型車で教習(練習)したいんです!という人は、いきなり大型二輪教習から入ってもいいと思います。

教習時間は5時間程多くなりますが、その分大型二輪で練習できますし、全技能教習を大型バイクでできるのはそれはそれでいい練習になると思います。

それに多くの教習所では途中で「やっぱり普通二輪(中型)コースに変えて教習したい」と言えばコース変更できますし、それまでの教習時間も無駄にはなりません。

実際に教習途中でのコース変更が可能かどうかは自動車学校毎にポリシーがあるので、入校前に確認しましょう。

まとめ

・普通免許でMT車の運転経験がある人はいきなり大型二輪教習でも大丈夫
・でも多くの教習所は普通二輪からの取得を勧められる
・普通二輪取得後に大型二輪を取得したほうが実は技能教習時間が短くすむ(現有免許が無い場合)

僕は、二輪未経験者でもいきなり大型二輪免許の教習を受けるのはそれはそれでアリだと思います。

ただ今の指定教習制度を見ると、普通免許を持っていれば普通二輪からステップアップしようがいきなり大型二輪から教習を始めようが必須な技能時限数は31時限なのに対し、所持免許が無いと技能時限数が36時限必要と定められているのは、免許を持っていない人がいきなり大型二輪教習を受けることをやんわりと拒否しているように見えなくもないです。

つまり、二輪未経験者がいきなり大型二輪取得を目指すのではなく、普通二輪を取得してから大型二輪取得に行くことを期待しているような行政側の意思を感じるのです。

個人的にはいろんなバイクに乗れるのはいい経験になるので、特にこだわりがなければまずは普通二輪を取得してから大型二輪教習を受けたほうが、スムーズに大型バイクに移行できると思います。

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