駐停車禁止の高速道路で安全に停車、避難するにはどうすればいいの?

先日、東名高速道路で進路妨害を受けて追い越し車線に強制的に停車させられたワゴン車に大型トラックが追突し、ワゴン車の男女が死亡するという非常に痛ましい事故がありました。強制的に停車させた福岡県中間市の男は神奈川県警に危険運転致死傷の疑いで逮捕されています。

報道によると、ワゴン車の夫婦と容疑者の男は現場直前のパーキングエリアの通行を巡ってトラブルが発生、通路上に停車していた容疑者の男が注意されたことに腹を立ててワゴン車を追跡、ワゴン車の進路を塞ぐ形で強制的に停車させたことが事故の原因とされています。

頭に来たからとか、カッとなったからと言って車を追い越し車線に停車させるのは殺人行為に等しいですし、犯人には同情の余地は全くありません。

今回はこの事件から、高速道路上で事件に巻き込まれそうになったときはどうすべきかを解説したいと思います。

本来、高速道路は駐停車禁止

まず大前提として、高速道路は道路交通法によって駐停車が禁止されている道路です。NEXCOのホームページにも以下のように注意喚起されています。

高速道路上では次の場合のほかは、駐車や停車をしてはいけません。
・危険防止のため一時停止するとき。
・故障などのため十分な幅のある路肩や路側帯にやむを得ず駐停車するとき。
・料金の支払いなどのため停車するとき。
上記に違反した場合には、道路交通法の定めにより、罰則の対象となります。
引用:NEXCO東日本

たまに高速道路の路肩に停車して電話してる人を見かけますが、電話しようがしていまいが一般道と違って停車しているだけで違反です。

何はともあれ停車するなら路肩に止める

理由はともかく、万が一高速道路で停車しなければならない状況のときは、次のSA/PAまで走るか、それが無理なら退避帯や高速バス停まで行くべきですが、故障などでどうしてもそれ以上走られないときは必ず路肩に停車するようにします。

仮に追い越し車線走行中にエンジンが故障したり、タイヤがパンクしたとしても惰性で少し走れるので、その惰性力で走行車線、路肩に移動すべきです。

止まったら同乗者を車外へ避難

停車したらハザードランプを点滅させ、まずは同乗者をガードレール外に避難させます。

というのも、いくら路肩に停車したとしても雨の日、夜間、カーブなどで後続車から見えづらいと追突の危険性が高いのです。

現に、高速道路で路肩に駐車しているときに追突される事故が年に数件発生していますし、中には死亡事故に繋がるものも発生しています。

発煙筒、三角板を表示して後方へアピール

同乗者の避難が終わったら、車の50m以上後方に停止表示板(三角板)と発煙筒を発火させ、後続車に停車車両があることをアピールします。

ちなみに停止表示板とはこんな感じの反射板です。

この表示版、実は車に標準装備されていません。

車の信頼性がかなり向上して故障しづらくなったことから20年ぐらい前から標準で装備されなくなりました。

ただし、高速道路で停車する場合は他車から見えやすい位置に停止表示板を設置することが義務付けられており、違反すると罰則(違反点数1点、反則金6,000円)が課せられます。

ディーラーで車を購入する場合はオプションで用意してあるので一緒に購入するか、後からホームセンターなどで購入しても大丈夫です。(1,000円程度で購入できます)

それほど高いものでもないですし、車を乗り換えたときでも引き続き使えますから、一台に一つ用意しておくといいです。

変な輩に絡まれたときは、窓は絶対に開けない

今回の事件のようにな変な輩に絡まれた場合には車の窓を全て閉めてドアをロックし、相手が寄ってきても絶対に窓を開けたりドアを開けてはいけません。

その間に携帯電話で110番通報して事件の状況を伝えます。

警察官が急行するには、場所の情報が必要です。高速道路のキロポストが分かればそれを伝え、もしわからないときは「○○サービスエリアを出て☓☓分ぐらい走ったところ」でも大丈夫です。

また可能であれば相手の車のナンバー、相手の人相、特徴などを伝えます

もしかすると相手はこちらが警察に電話していることを知って逆上するかもしれませんが、最近の車の窓ガラスは大男が拳で殴ったり、石を投げつけたぐらいでは割れません。

こんなときのためにドライブレコーダー

今回の事件は、車を停車させた加害者が警察の事情聴取に対して「後ろからパッシングされたので停まった」などと嘘を付いたようですが、横を通過した車に装備されていたドライブレコーダーの映像を集めて、加害者が意図的に速度を落とし、被害者の進路を塞ぎながら停車させたことがわかっています。

従来は車vs車の事故ではお互いの証言を突き合わせて過失割合を決めていたのが、最近ではドライブレコーダーの映像によって当事者の証言よりも正確に事実を把握できるようになってきました。

ドライブレコーダーが装備されていれば今回のケースのように加害者の嘘は一発で見抜けますし、大きな証拠となり得ます。

まとめ

・高速道路で停車する場合は必ず路肩に停車すること
・同乗者を先に避難させ、停車表示版、発煙筒で後続車にアピールすること(追突防止)
・絡まれた場合は、窓を閉めてドアロックして110番通報すること

高速道路の追い越し車線に強制的に停車させるという、前例の無い方法で二人の尊い命を奪った加害者には怒りを禁じえませんが、一方では追い越し車線ではなく路肩に停車していればトラックからの追突は防げたかもしれないと思うと非常に残念でなりません。

しかしそう言えるのは事故を後から振り返っている我々だからであって、被害者の方にしてみればいきなり輩に絡まれて半ばパニックになっていたことは想像に難くありません。そのような状況で「冷静に路肩に寄せていれば…」と言うのは酷な話かもしれません。

二度とこのような事件が起きないよう犯人には厳罰が課せられることを強く望みます。

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