任意保険とは”任意”に加入する自動車保険だとおもってはいけない

先日会社の後輩がですね、

「任意保険って”任意”だから入らなくてもいいんですよね?」
「強制保険(注:自賠責保険のこと)に入るのに、なんでみんな任意保険に加入するんですかね?」

って言うんですよ、突然。

回りの同僚も「何いってんの?」って感じだったんですが、どうも聞いてみると彼はこう思っていたみたいなんです。

「自賠責に加入していれば全ての事故がカバーされるのに、なんでわざわざ自腹切って任意保険に加入するのだろう?」

多分、健康保険と勘違いしていたんでしょうね。

健康保険は国保でも社保でもどんな病気でも3割負担で治療してもらえるのに、わざわざ高い医療保険に入るのは何の意味があるの?と。自動車保険も一緒でしょ?と思ってたみたい。

彼は入社3年目で、今まで車・バイクを所有したことが無いので自動車保険についての知識は皆無ですが、それもそのはず、彼の両親、そのまた両親(祖父母)も自動車を所有したことが無い家庭で育ったので、自動車保険に関する知識がほとんどなかったみたいです。

とは行ってもその彼は、今年車を買おうと考えてるみたいなので、自賠責と任意保険について教えてあげました。

自賠責保険は保証範囲が少ない

…ということで改めて自賠責保険の説明を簡単に。

自賠責保険とは正式には「自動車損害賠償責任保険」の略で、公道上を走るすべての自動車が加入しなければならない保険です。

それゆえ「強制保険」と呼ばれています。

この保険は万能ではなく、最低限の補償しかカバーされていません。

保険金の限度額が、被害者1名につき死亡3,000万円まで、後遺障害については段階に応じて75万~3,000万円(介護を要する重度の傷害の場合は4,000万円)、傷害が120万円と、補償内容が十分ではありません。

例えば、被害者が大手企業勤務の20代だった場合、被害者が事故に遭わなかったらその後受け取れるであろう給与や退職金などが加味されると、賠償額が1億円を超えることも少なくありません。

一般的なサラリーマンの生涯年収は約2.5億円と言われていますから、自賠責保険の死亡3,000万円では補償が全然足りないのです

そもそも自賠責保険は加害者を救済する保険ではなく被害者を最低限救済する保険です。

自賠責保険の加入を法律で義務付けているのは、仮に交通事故で死亡するようなことがあっても、被害者側に最低限の補償がなされるようにするためなんですね。

だから自賠責保険が切れている「無車検車」に乗ることは重大な交通違反として扱われているわけです。

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任意保険に入っていなくても、自賠責に加入している車であれば、少なくとも被害者家族には死亡時3,000万円の保険がおりますから、十分な補償ではないにせよ、全く補償されないという最悪の事態は防げます。

任意保険は自分を守る保険

ただ自賠責保険で被害者に最低限の補償ができたとしても、それで十分ではありません。

被害者が自賠責保険での補償に納得しなければ、民事訴訟を起こされて不足する分の被害補償を要求されるのが普通です。

その部分をカバーするのが任意保険なわけです。

任意保険はその名の通り加入するのは「任意」ですが、逆に任意保険に加入せずに自賠責保険だけで自動車を運行して死亡事故を起こすと、間違いなく人生はそこで終わります。

その後の人生は、自賠責でまかないきれなかった補償を一生かけて償うことになります。

多くの加害者は贖罪意識から数年は弁済するものの、生活が困窮して夜逃げ同然に逃げ出すことが多いといいます。

そうならないために加入するのが「任意保険」なんです。

確かに法律上は任意保険に加入せずに自動車を運行しても何のお咎めも受けませんが、事故を起こしたときの被害者への補償、自分の今後の人生を考えると「加入が任意」とか言う問題ではありません。

任意保険には必ず絶対に加入すべきなのです。

任意保険の加入は任意ではない、のまとめ

公道上にはいろんなドライバーがいます。

・免許歴40年以上のベテランドライバー
・昨日免許を取ったばかりの新人ドライバー
・自意識過剰のナルシストドライバー
・ハンドルを握ると性格が変わるドライバー
・煽りまくるオラオラドライバー
・自動車の動きを知らない自転車
・信号を無視する歩行者
・てんかんを患いながら運転しているドライバー
・認知症に気づかず運転シテイルドライバー

このようなドライバーが同じ公道を使用しているのですから、事故が起こらないほうが不思議なのです。

いつどのような事故が起きても人生が狂わないよう、任意保険には必ず加入するようにしましょう。



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