中型免許と準中型免許の違いとは?ややこしい中型免許を整理してみよう

30代以上で普通免許を所持している人は、免許証の条件欄に「中型車は中型車(8t)に限る」と条件が付いていませんか?

免許更新時の講習などで新しい免許区分が設けられたことはみなさんなんとなく知っていると思いますが、実際のところ何がどう影響するのかよくわからない人も多いのではないでしょうか?

しかも2007年の中型免許の新設につづいて、2017年3月にも新たに「準中型免許」が新設されています。

今回はこの中型免許が新設された背景と、ややこしい自動車免許区分について易しく解説します!

2007年までの免許区分

1960年から2007年までの免許区分はこんな感じでした。

条件1:最大積載量:5トンまで
条件2:車両総重量:8トンまで
条件3:乗車定員:10人まで

この3つの条件に入っていれば普通免許でOK、どれか一つでも超えると大型免許が必要でした。

シンプルでわかりやすいですね。

普通免許で運転できる範囲が広いことによる事故増加

しかしその後の経済成長によって道路事情が向上すると、それに伴いエンジンや車両性能も高性能化していきます。

大型自動車は11トン以上のトラックが貨物自動車の主流となり、増大する輸送量を支えることになります。

一方、普通自動車には車両長の規定がないこともあって、普通免許で運転できる貨物用自動車も大型化していきました。

そのため、普通免許取得時に練習した車両と普通免許で許可されている上限サイズの車両とでは車体サイズが大きく異なり、その結果、運転者の技量が実情に追いつかなくなって事故が増えていきました。

僕も学生時代にアルバイトで4トントラックを運転したことがありますが、車両サイズ的に大型車とあまり変わらなくて慣れるのに苦労したことがあります。

中型免許の新設

普通免許で許可されている上限サイズの車両による事故増加を受けて、2007年に中型免許が新設されます。

2007年~2017年3月までの免許区分

2007年に道路交通法が改正されて、新たに中型免許が新設されました。

簡単に言うと、普通自動車で運転できる上限を引き下げて普通免許と大型免許の間に中型免許を作ったんですね。

しかしそのままでは既に普通免許を所持して旧普通免許の上限に位置するトラック(最大積載量5トン未満、車両総重量8トン未満)で仕事をしている人たちが困ってしまうので、旧普通免許で許可されていた

・最大積載量:3トン以上5トン未満
・車両総重量:5トン以上8トン未満
(※の黄緑色の部分)

を「中型免許の8トン限定」として付与することにしたのです。

これは2007年6月以前に普通免許を取得していれば、その後の免許更新時に自動的に「普通免許+8トン限定の中型免許」が付与されることになります。

運送業界の人手不足解消

しかし、中型免許を受けるには、

・20歳以上であること
・普通免許を取得して2年以上経過していること

という条件があるため、高校を卒業して新卒で運送業に就職しても2年間は配送業務に就くことができません。

コンビニやスーパーなど市中を配送するトラックの多くは中型免許が無いと運転出来ない車両が多く、しかもネット通販の増加によって運送業界は慢性的に人手不足が続いているため、新卒を採用してもすぐに配送作業に従事出来ないことは運送業界でも問題となっていました。

また、高等学校側でも就職希望者の進路選択を狭めないよう、全国高等学校校長協会からも免許制度の改正を要望されていました。

2017年3月以降の免許区分

それを受けて、2017年3月に道路交通法を改正して準中型免許が新設されました。

簡単に言うと、普通免許の上限をさらに引き下げて、中型免許の下のほうを準中型免許としました。

中型免許は普通免許取得後2年経過しないと受験資格がありませんが、準中型免許はその制約がありません

ということは、運送業界に就職することがわかっていれば、いきなり準中型免許の教習を受けることが可能になるわけです。

また、2007年の中型免許新設時と同じように、2007年6月~2017年3月以前までに普通免許を取得した人には、5トン限定の準中型免許が付与されます。

2007年6月以前に普通免許を取得している人は既に「8トン限定の中型免許」を所持しており、それには準中型免許の免許範囲が含まれますから、今回の準中型免許新設による影響はありません。

まとめ

・2007年6月以前に普通免許を取得している人は自動的に8トン限定の中型免許が付与されている。
・2007年6月~2017年3月の間に普通免許を取得している人は自動的に5トン限定の準中型免許が付与されている。
・準中型免許は18歳になるといきなり取得可。(下位免許の取得が条件になっていない)

免許区分が増えていった背景を一つ一つ見ていくと追加される理由にはそれぞれ納得するものがありますが、改めて免許区分を見てみると、細分化され過ぎて現場で運用できるのか不安になります。

昨年、免許更新したときに、講習担当のお巡りさんがこの免許区分の改正についてかなり丁寧に説明していました。

しかし周囲の受講者を見てみると正しく理解している人は半分もいないような感じでしたね。

しかも免許に記載されている「中型車は中型車(8t)に限る」の8tは最大積載量だと思っている人もチラホラいましたし。(ここでいう8tは車両総重量のこと)

普通免許を持つほとんどの人は乗用車しか乗らないので中型免許や準中型免許について気にする人はあまりいないと思いますが、引っ越しでトラックをレンタルするときなどは、自分の免許でどこまで運転できるのかをしっかり把握しておかないとうっかり無免許運転になってしまう可能性があるので要注意です。

レンタカー屋さんでも貸出前に所持免許を確認するのでわかると思いますが、仮にレンタカー屋さんの確認ミスで無免許運転になったとしても、最終的な責任は確認を怠った運転者にありますので、レンタルするときは必ず車検証を見て最大積載量と車両総重量を確認するようにしましょう。

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